— ある日の岐阜の仕事場、朝 —
おかあさん出品って、あの長い英語のフォームを全部自分で埋めるんでしょう? 考えただけで大変そう…。
おかあさん
おとうさん
おとうさん実は、全部自分で埋めるセラーはほとんどいないんだ。売れている同じ商品を見つけて「Sell similar」ボタンを押すと、カテゴリや商品詳細が入った状態でフォームが開く。あとは写真・タイトル・価格を自分の商品に差し替えるだけ。最初の1品からこのやり方でいいんだよ。今日は実際にCanonの中古レンズ(EF 50mm F1.8 STM)を1本出品しながら、全部の欄を順番に見ていこう。

出品の前に揃えておくもの

— 3つ揃っていれば今日出品できる

出品フォームに入る前に、次の3つが揃っているかを確認してください。まだの項目があれば、先にそちらの記事から進めるのがスムーズです。

事前準備チェック

出品の全体像:10ステップの地図

— 「見つけて複製→差し替え→公開」の3かたまり

流れは次のとおりです。Step1〜2で「売れている商品を見つけてSell similar」、Step3〜8で「フォームの中身を自分の商品に差し替え」(実際のフォームの並び順どおりに進めます)、Step9〜10で「価格と配送を決めて公開」します。

eBay出品10ステップの流れ図。Step1〜2でプロダクトリサーチとSell similar、Step3〜8でフォームの中身を自分の商品に差し替え、Step9〜10で価格と配送を決めて公開する
図:eBayの出品は「見つけて複製→差し替え→公開」の10ステップ

Step 1〜2:プロダクトリサーチで見つけて「Sell similar」

— Step 1:売れている同じ商品を見つける

Seller Hubの「Research」タブから「Product research」を開きます(旧Terapeakと呼ばれていた機能で、現在の名称はプロダクトリサーチです。使い方の詳細はプロダクトリサーチの記事へ)。

検索窓に自分が売る商品名を入れます。今回の例なら Canon EF 50mm F1.8 STM。検索結果を「Sold」で絞り込むと、その商品が実際にいくらで・何回・どんなタイトルで売れたかが一覧で出ます。ここで直近のSOLD価格帯(今回の例では$75〜$85)をメモしておきます。Step 9の値付けにそのまま使います。

— Step 2:「Sell similar」で複製フォームを開く

Product researchの検索結果には、商品ごとに「Sell similar」ボタンが表示されます。自分の商品と同じ(または一番近い)商品のSell similarをクリックすると、カテゴリ・Item specifics・出品形式などが引き継がれた状態で出品フォーム(Complete your listing)が開きます。これが実務の基本形です。ここから先は、開いたフォームを上から順に自分の商品に合わせていくだけです。

— Don't Copy
Sell similarで「絶対にそのまま使ってはいけない」もの
  • 他セラーの商品画像:流用はポリシー違反。写真は必ず自分で撮ったものに差し替える
  • タイトル・Description:丸写しはNG。自分の商品の状態・付属品に合わせて書き換える
  • コピーしてよいのは「カテゴリ」「Item specificsの事実情報」まで
おかあさんコピーしていいものと、ダメなものがあるのね。カテゴリと商品情報はよくて、写真とタイトルと説明文はダメ、と。
おかあさん
おとうさん
おとうさんそういうこと。「Canonのレンズで焦点距離50mm」みたいな事実は誰が書いても同じだけど、写真や文章はそのセラーが作ったものだからね。ここを混同しなければ、Sell similarは堂々と使っていい機能だよ。

Step 3〜8:フォームの中身を自分の商品に差し替える

— Step 3:写真を差し替える(PHOTOS & VIDEO)

フォームの最上部が写真です。画面に「You can add up to 24 photos and a 1-minute video」とあるとおり、写真は24枚まで、動画は1分までのものを1本登録できます。元の写真をすべて削除し、「Upload from computer」から自分で撮った写真をアップロードします。

今回のレンズなら、前玉・後玉・マウント面・鏡筒の4方向・スレのアップ・付属キャップ類で12〜16枚。1枚目(サムネイル)は明るい背景で商品全体が写ったカットにします。傷や汚れは隠さず、アップの写真ではっきり見せるのがクレーム予防です。

— Step 4:タイトルを書き換える(TITLE)

Item titleは半角80文字まで(入力欄の右下に「47/80」のように文字数カウンターが出ます)。売れていた出品のタイトルは「どの単語で検索されているか」の答えなので、使われている単語は参考にしつつ、語順や表現を変えて自分のタイトルにします。今回の例では Canon EF 50mm F1.8 STM Lens EF Mount Rebel DSLR Near Mint From Japan のように、対応マウントや状態、「From Japan」などで80文字を活用します(作り方は英語タイトルの記事)。

なお、タイトル下のSubtitle(小見出し)は有料オプション(画面例では$2.20)なので空欄でOK。Custom label(SKU)は自分用の管理番号で、これも空欄で構いません。

— Step 5:カテゴリを確認する(ITEM CATEGORY)

Sell similar経由ならカテゴリは埋まった状態です。今回の例では「Lenses in Cameras & Photo > Lenses & Filters」。売れている出品から引き継いでいるので基本はそのままでOK。別商品を元にした場合だけ「Edit」から直します。Second category(2つ目のカテゴリ)は追加すると手数料がかかる場合があるので、初心者は1カテゴリのままにします。

— Step 6:Item specificsを直す

ITEM SPECIFICSは「Essential(重要項目。赤い*付きは必須)」と「Optional(任意)」に分かれています。Sell similarならここがほぼ埋まった状態で開くので、自分の商品と違う箇所だけ直します。今回の例ではEssentialに Brand: Canon / Type: Standard / Mount: Canon EF / Focal Length: 50mm / Maximum Aperture: f/1.8 / Focus Type: Auto & Manual が入っています。バーコードのない中古品はUPC欄を「Does not apply」にします。

入力するほどバイヤーの絞り込み検索にヒットしやすくなるので、Optionalもわかる範囲で埋めます。Country of Origin(原産国)は商品が製造された国を入れます。発送元の国ではないので、日本から発送しても中国製の商品ならChinaです。調べても不明な必須項目のみ「N/A」等で先に進みます。

— Step 7:Condition(商品の状態)とCondition description

CONDITION欄で「New」「Used」などのボタンから状態を選びます。今回は中古なのでUsedです。

— 状態は実物どおりに書く

Usedを選ぶと「Condition description(状態の説明欄。1,000文字まで)」が表示されるので、ここに実物の状態をそのまま書きます。例:Tested and works perfectly. Lens optics are clear. A few light scratches on the barrel. Please see photos.

実際より良いConditionを選ぶのは絶対に避けてください。届いた商品との差は「説明と違う(Item Not As Described/INAD)」の返品理由になり、返送料までセラー負担になります(返品対応の記事参照)。

おかあさん傷のことまで細かく書いたら、売れにくくならない?
おかあさん
おとうさん
おとうさん逆なんだ。海外のバイヤーは「傷があるか」より「書いてあることと届いたものが同じか」を見てる。状態を正直に書いた出品のほうが、クレームも返品も少ない。隠して売れた1品より、正直に売れた1品のほうがずっと安全だよ。
— Step 8:Description(商品説明)を差し替える

DESCRIPTION欄も丸写しは禁止なので、自分の文章に差し替えます。エディタには「Use AI description」(AIで下書き生成)や「Custom template」(自作テンプレの呼び出し)もありますが、状態と付属品は必ず実物に合わせて自分で書きます。凝ったHTMLは不要で、書くべきことは「状態の詳細」「付属品」「発送について」「日本からの発送であること」の4点だけ。下のテンプレートをコピーして、[ ]の中を書き換えれば毎回使い回せます。

[Item name / 商品名をタイトルと同じ内容で]

Condition:
[例: Used, in excellent condition. Tested and works perfectly.]
[傷がある場合: There are some small scratches on the body. Please see photos.]

What's included:
[例: Lens, front cap, rear cap. No box or manual.]

Shipping:
- Ships from Japan with tracking number.
- Handling time: [3] business days.
- Carefully packed with bubble wrap and cushioning.

Please feel free to ask me any questions. Thank you for looking!

Step 9〜10:価格と配送を決めて「List it」

— Step 9:Pricing(価格・支払い・オファー)

PRICING欄では、Format(出品形式)・Item price(価格)・Quantity(数量)・Payment policy(支払いポリシー)をまとめて設定します。Formatは相場が安定している商品ならBuy It Now(固定価格)、相場が読めない希少品はAuction、が使い分けの目安です。価格はStep 1でメモしたSOLD相場($75〜$85)から、今回は$79.99に設定。Quantityは1のまま、Payment policyは自分の支払いポリシーを選びます。

手数料の目安として、$80で売れた場合:落札手数料(FVF)が多くのカテゴリで13.6%=$10.88、注文ごとの固定手数料$0.40、日本セラーの海外決済手数料1.35%=$1.08で、合計約$12.36が引かれます。仕入れ値と送料を足して赤字にならないかをここで必ず確認します(詳細は手数料と利益計算の記事)。

— オファー設定は「自動拒否額」が肝

「Allow offers(オファーを受け付ける)」をONにすると、値下げ交渉経由で売れる機会が増えます。ONにするとMinimum offer(この金額未満のオファーを自動で断る)とAuto accept(この金額以上のオファーを自動で承諾する)の2つの欄が出るので、少なくともMinimum offerには損益分岐の金額を必ず入れておきます。

おかあさん$80で売れても$12くらい引かれるのね…。値付けって思ったよりシビアね。
おかあさん
おとうさん
おとうさんだから「売ってから計算」じゃなくて「値付けの時点で手数料と送料を引いて考える」のが鉄則なんだ。Minimum offerに損益分岐の金額を入れておけば、赤字のオファーは自動で断ってくれるから安心だよ。
— Step 10:Shippingを自分のポリシーに直して「List it」

ここは注意ポイントです。SHIPPING欄はSell similar元の設定が入っていることがあるので、必ず自分のBusiness Policies(配送ポリシー)に選び直します。重さ別に作っておいた自分のポリシーをプルダウンから選ぶだけです。Package weight/dimensionsは任意入力。Item originのCountry of Originも、Step 6と同じく製造国です(発送元ではありません)。

— 発送元・返品・広告の最終確認

その下のPreferencesでItem location(発送元)とReturn policy(返品ポリシー)を確認します。返品設定の目安は「Returns Accepted / 30 days / Buyer pays return shipping」、ハンドリングタイムは副業なら3 business daysが現実的です。ITEM DISCLOSURES(製造者情報など規制対応の欄)は該当する商品のみ入力すればOKです。

— 広告(Promoted Listings)は低率で載せるのが定番

PROMOTE YOUR LISTING(広告)の画面も出ます。eBay内の露出(インプレッション)は広告枠経由が5〜7割ともいわれており、広告なしの新規出品はそもそも見られにくいのが実情です。そのため「General」を低い広告率(例:2%程度)で設定しておくのが定番です。Generalは売れたときだけ広告費がかかる方式なので、2%なら$80の商品で$1.60。露出への効果を考えれば安い保険です(詳しくはPromoted Listingsの解説記事へ)。

— 「List it」で出品完了

最後に、フォーム下部の「List it for free.」の表示を確認して「List it」をクリックすれば出品完了です。迷ったら「Preview」でバイヤーから見える画面を確認、途中でやめる場合は「Save for later」で下書き保存できます。毎月250品までは出品手数料(Insertion fee)が無料です。

出品後の確認と、つまずきやすいポイント

— 出品したら「バイヤー視点」で一度見る

出品が完了すると、Seller Hubの「Listings > Active」に商品が表示されます。出品直後に自分のリスティングを開いて、写真の並び・タイトル・価格・送料表示をバイヤー視点で一度確認しておきましょう。

つまずきやすいのは次の2つです。1つ目はセリングリミット。開設したばかりのアカウントは初期10品・$500までの出品枠があり、上限に達すると出品できなくなります(→リミットアップの記事)。2つ目は出品直後の一時保留で、新規アカウントでは本人確認等の案内が来ることがあります。届いたメールの案内に沿って手続きすれば解除されます。

出品前チェックリスト(List itを押す前に)
  • 写真は全部自分で撮ったものに差し替えたか(他セラーの画像は規約違反)
  • タイトル・Descriptionは丸写しでなく自分の商品に合わせて書き換えた
  • Conditionは実物どおりか・Condition descriptionに状態を書いたか
  • Item specificsのEssential(*付き)は全部埋まっているか
  • 価格はSOLD相場ベースで、手数料(約15%前後)と送料を引いても利益が残る
  • Minimum offer(オファー自動拒否額)を設定したか
  • 配送・支払い・返品が「自分の」Business Policiesになっているか
  • Promoted Listings(General)を低率(例:2%)で設定したか
  • Previewでバイヤー視点の見え方を確認したか
▶ 動画でも:2026年最新版の出品方法を画面つきで実演しています
おかあさん「売れている出品を見つけて、Sell similarで開いて、写真とタイトルと価格を自分のものに差し替える」。この順番のとおりに進めれば、最初の1品からできそうね。
おかあさん
おとうさん
おとうさんそれが今のeBay出品のスタンダードだよ。ただし写真・タイトル・説明文の丸写しだけは絶対にしないこと。売る物に迷ったら、まずは家にあるものから選んでみよう。
おかあさん — おかあさんのひとこと 出品フォームは、2品目からは同じ項目の繰り返しです。1品目だけはこの記事のチェックリストを全部確認しながら、ゆっくり進めてみてください。