Promoted Listingsとは:売れたときだけ払う広告
Promoted Listings(プロモーテッドリスティング)は、eBayの検索結果や商品ページの広告枠に自分の出品を「Sponsored」として表示してもらう、eBay公式の広告機能です。eBay内の露出(インプレッション)は広告枠経由が5〜7割ともいわれており、とくに販売実績のない新規出品は、広告なしだとそもそもバイヤーの目に入りにくいのが実情です。
基本形のGeneral(ジェネラル)キャンペーンは成果報酬型で、費用が発生するのは広告経由で売れたときだけ。広告費は「売れた金額(送料込みの取引額)×自分で決めた広告率」で、広告率は最低2%から自分で設定できます。$80の商品を広告率2%で載せていた場合、広告経由で売れたときの広告費は$1.60です。
Promoted Listingsは誰でもすぐ使えるわけではなく、セラーレベルがAbove Standard以上で、アカウントに一定の販売実績があることが条件です(開設したての新規アカウントでは、広告の項目が表示されない・選べないことがあります)。また、Generalの対象になるのは固定価格(Buy It Now)の出品で、オークション形式は対象外です。まだ販売実績がない段階なら、まずはSOLDを積み上げることが先。使えるようになったタイミングで、この記事に戻ってきてください。
3種類の広告と「初心者はGeneral一択」の理由
現在のeBayの広告(Promoted Listings)は、大きく3種類に分かれています。名前が似ていて紛らわしいのですが、課金の仕組みがまったく違うので、ここだけは最初に押さえてください。
- General(ジェネラル):成果報酬型。売れたときだけ「売れた金額×広告率(最低2%〜)」を支払う。旧称はStandard。初心者はここだけでOK
- Priority(プライオリティ):クリック課金型。キーワードに入札して検索結果の最上位枠を狙う。売れなくてもクリックごとに費用が発生する上級者向け
- Offsite(オフサイト):クリック課金型。GoogleなどeBayの外部に広告を出す方式。これも売れなくても費用が発生する
PriorityとOffsiteは「売れなくてもお金が出ていく」広告です。クリック単価の相場観やキーワードの選び方など、運用の知識がないまま始めると、売上ゼロのまま広告費だけが積み上がることが普通に起こります。一方Generalは、売れなければ1円もかかりません。最悪のケースでも「売れた金額の2%を払った」で済むので、費用が読めます。副業・初心者のうちは、General以外は「そういうものがある」と知っておくだけで十分です。
2026年1月の変更点:課金される範囲が広がった
2026年1月13日から、米国(ebay.com)とカナダ(ebay.ca)のGeneralキャンペーンで、どの売上を「広告経由」と数えるか(アトリビューション)のルールが変わりました。日本のセラーも販売先はebay.comが中心なので、この変更の対象です。
変更前は、大づかみに言うと「広告をクリックしたその本人が、30日以内にその商品を買ったとき」に広告費が発生する仕組みでした。変更後は、「誰か」が直近30日以内にその広告をクリックしていれば、その商品が売れたときに広告経由として扱われるようになりました。つまり、買った本人が広告をクリックしていなくても、広告費が発生しうるということです(クリック時と販売時の両方で、その商品が広告に載っていることが条件です)。
同じタイミングで、検索結果のいちばん上の広告枠はPriority(クリック課金)専用になりました。Generalだけでは最上位の枠には出なくなりましたが、検索結果の途中や商品ページ下部など、General用の広告枠は引き続きあります。初心者の戦い方が変わるほどの影響はありません。
設定方法:出品フォームとキャンペーンの2通り
1品ずつなら、出品フォームの下部にある「PROMOTE YOUR LISTING」欄をONにするだけです。出品方法の記事のStep 10でも触れたとおり、GeneralかPriorityかを選び、広告率(Ad rate)を入力すれば、出品と同時に広告がスタートします。選ぶのはGeneral、率は次の章で説明する「自分で決めた率」を入れます。
出品数が増えてきたら、Seller Hub上部のメニューから「Advertising(広告)」のダッシュボードで、キャンペーンとしてまとめて管理するほうが楽です。流れは次の3ステップです。
①「Create campaign」からキャンペーンの種類でGeneralを選ぶ → ②広告に載せる出品を選ぶ(1品ずつ選ぶ/条件でまとめて選ぶ/「今後の新規出品を自動で追加する」ルール型の3方式) → ③広告率を入力してキャンペーンを開始する。
おすすめは③のルール型(自動追加)です。「新しく出品したものは自動で広告率2%で載せる」と一度設定しておけば、出品のたびに広告を意識する必要がなくなります。もちろん、あとから特定の商品だけ率を変えたり、キャンペーンから外したりもできます。
- 広告が有効になった出品には、Advertisingダッシュボードのキャンペーン内で状態(Active)が表示される
- 広告率・キャンペーンはいつでも変更・一時停止・終了できる。「一度設定したら固定」ではない
- Sell similarで複製した出品が、元の設定のまま広告に入る場合がある。意図しない商品が入っていないか、キャンペーンの中身をたまに見直す
広告率の決め方:2%スタートが定番
広告率の入力欄には、eBayが商品ごとに算出した「推奨広告率(Suggested ad rate)」が表示されます。カテゴリや競合状況から算出された参考値ですが、そのまま採用するのはおすすめしません。推奨値は往々にして高め(数%〜10%超)に出ます。露出は確かに増えますが、その分だけ利益が直接削られます。
定番のやり方は、全品一律2%で始めて、レポートを見ながら商品ごとに調整することです。2%でも「広告あり」の扱いで露出は変わります。回転を上げたい商品や競争の激しいカテゴリだけ、あとから1%刻みで上げていけば十分です。
忘れてはいけないのは、広告費は手数料とは別に引かれることです。$80の商品が広告率2%で広告経由で売れた場合、落札手数料(FVF)13.6%=$10.88、注文ごとの固定手数料$0.40、海外決済手数料1.35%=$1.08に加えて、広告費$1.60が引かれます。合計約$13.96、売値の17%あまりです。「手数料+広告2%+送料を引いても利益が残るか」を、売れてからではなく値付けの時点で計算しておくのが鉄則です。
効果の確認と、始める前のチェックリスト
広告の効果と費用は、Seller HubのAdvertisingダッシュボードのレポートで確認できます。最初のうちは、次の3つの数字だけ見れば十分です。①Impressions(広告が表示された回数)②Clicks(クリックされた回数)③Attributed sales・Ad fees(広告経由とされた売上と、その広告費)。とくに2026年のルール変更後は、Ad feesが売上に対して何%になっているかを月に一度見る習慣をつけてください。「設定は2%なのに、売上全体に対する広告費の割合が想定より高い」と感じたら、率を下げる・一部商品を外すなどの調整をします。
- セラーレベルはAbove Standard以上か(Seller Hubで確認)
- 広告の種類はGeneralを選んだか(Priority・Offsiteはクリック課金)
- 広告率は推奨値ではなく自分で決めた率(迷ったら2%)を入れたか
- 値付けの時点で「手数料+広告率+送料」を引いても利益が残る計算をしたか
- 2026年1月から「広告経由」と数えられる範囲が広がったことを理解したか
- 月に一度、AdvertisingレポートでAd feesの割合を確認する予定を入れたか