— 2026年8月、岐阜の仕事場、売れずに終わった出品の一覧を見ながら —
おかあさんおとうさん、この出品、売れないまま終わってる。隣に「Relist」と「Sell similar」って2つボタンがあるけれど、これって同じことをするボタンではないの?
おかあさん
おとうさん
おとうさん名前も画面上の場所も近いから、そう思うのも無理はないよ。でも中身は別物なんだ。Relistは同じ出品をもう一度出す機能、Sell similarはその出品を土台にして新しい出品を作る機能。今日はこの2つの違いと、どちらを選べばいいかを整理しよう。

先に結論:迷ったら「ウォッチャーがいるかどうか」で選ぶ

— 判断はシンプルにできる

結論から言うと、同じ商品をもう一度出すならRelist、似た別の商品を新しく出すならSell similarです。迷ったときは「その出品にウォッチャーが付いているか」を基準にします。付いているならRelist、付いていないならどちらでもかまいません。

— Answer
この記事の結論
  • Relistは売れずに終わった出品を、ほぼ同じ内容でもう一度アクティブにする機能。出品IDは新しくなるが、ウォッチャーはそのまま引き継がれ、再出品の通知が届く
  • Sell similarは既存の出品を土台に、新しい出品IDで別の出品を作る機能。ウォッチャーは引き継がれない
  • どちらも新しい出品IDになり、過去の販売実績・検索順位はいったんリセットされる。この点は差が無い
  • ウォッチャーを残したい・同じ商品をもう一度出すならRelist、似た別の商品を出すときはSell similar
  • VeROなど権利侵害を理由に削除された出品には、どちらも使わない

Relistとは:出品IDは新しくなるが、ウォッチャーを引き継いで再出品する機能

— 「もう一度、同じ出品を出す」機能

Relistは、売れずに終わった出品を、ほぼ同じ内容でもう一度アクティブにする機能です。写真・タイトル・説明文・価格は基本的にそのまま引き継がれ、必要な項目だけ編集してから再出品できます。

ここで誤解しやすいのが出品ID(Item ID)です。Relistしても出品IDは新しく発行されます。同じIDが続くわけではありません。それでも大事な引き継ぎが1つあります。その出品をウォッチしていた人は、Relist後もそのままウォッチを続けてくれ、再出品の通知が届きます。一方で、過去にその出品で売れた実績や検索順位は引き継がれず、新しい出品として実績がゼロから始まります。「出品IDと実績は新しくなるが、ウォッチャーとのつながりだけは残る」というのがRelistの実際の中身です。

おかあさんウォッチしてくれていた人に、また通知が届くのね。出品番号は変わるのに、ウォッチしてくれた人とのつながりだけは切れないというのが、少し不思議な感じがする。わたしがやっていた頃は、売れ残ったら一度取り下げて、また一から出品フォームを作り直していたの。
おかあさん
おとうさん
おとうさんその「一から作り直す」を機能として用意したのがSell similarで、「内容とウォッチャーは保ったまま出品を続ける」を用意したのがRelistなんだ。出品ID自体はどちらも新しくなるから、そこは同じ。違うのはウォッチャーが残るかどうかなんだよ。
RelistとSell similarの機能比較図。Relistは出品IDが新しくなるが写真やタイトルなど内容は基本そのままで、ウォッチャーに再出品の通知が届いてつながりが続き、販売実績と検索順位はゼロから始まり、未売却リストへの重複は残らない。ウォッチャーがいる出品向け。Sell similarも新しい出品IDになり、カテゴリやItem Specificsは引き継ぐがウォッチャーは引き継がれず、販売実績と検索順位もゼロから始まり、写真とタイトルは自分の商品に差し替え、元の出品は未売却リストに残るため削除が必要。似た別の商品を出品する時向け
図:RelistとSell similarは、別の出品として扱われる

Sell similarとは:既存の出品を土台に新しい出品を作る機能

— 「似た商品を、新しい出品として出す」機能

Sell similarは、出品方法の基本記事でも紹介した、出品作業を早くする機能です。既存の出品(自分のものでも、他のセラーの出品でも)を土台にして、カテゴリやItem Specificsが埋まった状態でフォームを開き、写真・タイトル・価格だけを自分の商品に差し替えて、新しい出品として公開します。

元になった出品とは別の出品IDになるため、ウォッチャー数や過去の販売実績は引き継ぎません。また、売れずに終わった自分の出品を土台にSell similarで出し直した場合、元の出品は未売却リストに残ったままになるので、不要であれば自分で削除します。

— 注意
Sell similarは「同じ商品の出し直し」には向かない
  • ウォッチャーが付いている出品をSell similarで出し直すと、そのウォッチャーには何も通知されず、出品を見失わせてしまうことになります
  • 同じ商品を再出品したいだけなら、次で説明するRelistのほうが適しています
おかあさんということは、Sell similarは「新しい商品を早く出すための機能」であって、「売れなかった同じ商品をもう一度出す機能」ではないということ?
おかあさん
おとうさん
おとうさんそのとおり。似た商品をたくさん出すセラーにとっては時短の道具だけど、同じ出品を続けたいだけの場面で使うと、ウォッチャーとのつながりを切ってしまう。ここを混同しないことが今日いちばん伝えたいことなんだよ。

使い分けの基準:ウォッチャーを残したいか、違う商品を出したいかで決める

— 3つを順番に確認すれば決まる

使い分けに迷ったら、次の3つを順番に確認します。①権利侵害を理由に削除された出品ではないか(該当すればどちらも使わない。次の章で説明します)②同じ出品にウォッチャーが付いているか(該当すればRelist)③似た別の商品を新しく出したいか(該当すればSell similar)。販売実績や検索順位は、Relist・Sell similarのどちらを選んでもいったんリセットされるので、選ぶ基準にはなりません。

RelistとSell similarの使い分けを3段階で示した図解。1段目、VeROなど権利侵害を理由に削除された出品かを確認し、はいの場合はRelistもSell similarも使わずその出品は諦める。2段目、同じ出品にウォッチャーが付いているかを確認し、はいの場合はRelistでウォッチャーを引き継いで続ける。3段目、似た別の商品を新しく出品したいかを確認し、はいの場合はSell similarで新しい出品として作る。迷ったら1段目から順に確認すればどちらを使うか決まる
図:3段階の確認で、使い分けが決まる

VeROで削除された出品には、RelistもSell similarも使わない

— どちらの機能も、削除の理由そのものは消せない

VeRO(知的財産保護プログラム)を理由に出品が削除された場合、その出品をRelistで出し直すことはできません(削除された出品はRelistの対象から外れます)。ここで一部のセラーが考えてしまうのが、「それならSell similarで、新しい出品として作り直せばいいのでは」という発想です。

結論から言うと、これも避けてください。Sell similarを使っても、削除の原因になった写真や商品説明をそのまま引き継げば、また同じ理由で削除される可能性が高く、警告が積み重なれば出品制限やアカウント停止に近づきます。VeROの削除は「出品の作り方が悪かった」のではなく「その権利者に対して販売する権利が無かった」ことが理由なので、出品のやり方を変えても解決しません。

おかあさん形を変えて出し直しても、結局同じ理由で消される、ということ?
おかあさん
おとうさん
おとうさんそうなんだ。VeROの記事で書いたとおり、削除されたらその出品は諦めるのが唯一の現実的な結論。RelistもSell similarも「出品を続ける・早く作る」ための機能であって、「消された理由を消す」ための機能ではないんだよ。

Seller Hubでの操作場所

— どちらもSeller Hubの出品一覧から選べる

Seller Hubの「Listings」タブで、売れずに終わった出品(Unsold)を開くと、対象の出品の行に「Relist」「Sell similar」のボタンが並んで表示されます。Relistを押すと同じ出品の編集画面が開き、必要な項目だけ直してそのまま再出品できます。Sell similarを押すと、その出品を土台にした新規出品フォーム(Complete your listing)が開くので、写真・タイトル・価格を自分の商品に差し替えて公開します。

RelistとSell similarの使い分けチェックリスト
  • その出品はVeROなど権利侵害を理由に削除されていないか(削除されていれば、どちらも使わず諦める)
  • その出品にウォッチャーが付いているか(あればRelist。無ければどちらでもよい)
  • 似た別の商品を新しく出したいだけか(それならSell similar)
  • Sell similarで出し直したあと、元の出品が未売却リストに残っていないか(不要なら削除する)
  • Relistのあと、写真・価格など変更したい項目を直し忘れていないか
おかあさん似ているボタンだから同じだと思い込んでいたけれど、ウォッチャーとのつながりが切れるかどうかで、こんなに意味が違うのね。
おかあさん
おとうさん
おとうさん名前が似ている機能ほど、中身の違いを確認せずに使ってしまいがちなんだ。今日の3段階の基準さえ覚えておけば、迷う場面はほとんど無くなるよ。
おかあさん — おかあさんのひとこと 売れ残るたびに一から出品フォームを作り直していた頃を思うと、ボタン1つで同じ出品を続けられるいまの仕組みはうらやましく感じます。便利になった分だけ、どちらを押すかは自分でちゃんと選ばないといけないのだと、今日改めて思いました。