先に結論:特別な技はない。書くべきことを全部書く
結論から書きます。eBayの検索順位を上げる特別な技は存在しません。やることは2つだけです。「書くべきことを全部書く」と、「順位を下げる書き方をやめる」です。
拍子抜けするかもしれませんが、これは気休めではありません。eBayが公式に挙げている順位の決まり方を見ると、その多くが「出品ページにどれだけ正確に、どれだけ完全に書いてあるか」に関わるものだからです。そして実際には、書くべき欄を空欄のまま出品している人が大勢います。全部書くだけで、その人たちの前に出られます。
この記事では、決まり方(Best Match)→ タイトル → Item Specifics → UPC・MPN → やってはいけない書き方、の順で確認します。
- 順位(Best Match)は「検索の言葉との一致」「商品と取引の条件」「出品の質と完全さ」「セラーの実績」で決まると、eBayが公式に説明している
- 今日自分で直せるのはタイトルとItem Specifics。Item Specificsの空欄は、バイヤーがフィルタで絞り込んだ瞬間に検索結果から消える
- UPCは無ければ「Does not apply」でよい。バーコードのある新品なら入れる。MPNはメーカーの型番で、型番はバイヤーが検索に使う言葉そのもの
- 大文字だらけ・記号飾りは順位を下げると公式が明記。関係ない人気ワードの追加は検索操作のポリシー違反で、出品削除や警告の対象
- 順位をお金で直接動かせる仕組みはPromoted Listings(広告)だけ。それ以外は書き方の積み重ね
Best Matchの仕組み:順位は何で決まるか
eBayの検索結果は、初期設定ではBest Matchという並び順で表示されます。バイヤーの大半はこの並びのまま商品を見るので、ここでの順位がそのまま「見てもらえるかどうか」になります。
eBayが公式に挙げている、順位に関わる要素は次のとおりです。バイヤーの検索の言葉と出品がどれだけ一致しているか。商品の人気(実際に売れているか)。価格。説明や写真といった出品の質と、記載の完全さ。返品条件やハンドリングタイムなどの販売条件。そしてセラーとしての実績です。
並べてみると、性質の違うものが混ざっていることに気づきます。整理すると3つに分かれます。
1つめは、出品ページに書いてあること。タイトル、Item Specifics、カテゴリ、写真、説明文。検索の言葉との一致も記載の完全さも、ここで決まります。これは今日、自分の手で直せます。
このうち説明文(Item Description)は、順位を直接押し上げる主役ではありません。順位に関わるのは主にタイトルとItem Specificsで、説明文の役割はむしろ、開いたバイヤーに正確に伝えて安心してもらうことです。とはいえ、崩れて読みにくい説明文は機会を損ないます。書き方の整理は商品説明文の書き方とデザインの記事、そのまま使えるHTMLはオリジナル description メーカーにまとめています。
2つめは、商品と取引の条件。価格、送料、返品条件、ハンドリングタイム。これも自分で決められますが、商品の原価や作業の体制と相談になるので、無理のない範囲で整える場所です。販売条件の設定はBusiness Policiesの記事で書いたとおりです。
3つめは、セラーの実績。販売履歴と取引の質です。これだけは今日変えられません。取引を重ねるごとに積み上がっていくものです。
タイトル:検索の言葉と一致する場所は80文字ある
バイヤーが検索窓に打った言葉と、出品との一致。その最初の照らし合わせ先がタイトルです。タイトルには80文字まで使えます。ここに、バイヤーが打ちそうな言葉(ブランド名・商品名・型番・色やサイズ・状態)をどれだけ入れられるかが、検索に出る回数をそのまま左右します。
eBayが公式に勧めている並びは、「NEW(新品なら)→ ブランド → 商品名 → 型番 → 色・サイズなどの違い → 補足の言葉」という形です。大事な言葉ほど左に置きます。
気をつけたいのは、日本のセラーのタイトルには80文字のうち半分も使っていないものが多いことです。30文字で終わっているタイトルは、残りの50文字ぶんの検索の言葉を捨てています。埋め方には型があるので、詳しくは英語タイトルの作り方の記事で確認してください。並べ方の型と、やってはいけないNG例まで書いてあります。
もうひとつ、タイトルとセットで見ておきたいのがカテゴリです。eBayは「その商品に最も合ったカテゴリに出品すること」を求めていて、合わないカテゴリへの出品は順位以前に出品削除の対象になります。カテゴリはバイヤーの絞り込みにも使われるので、ここが違うと、カテゴリでの絞り込みからも外れます。出品方法の記事で書いたとおり、Sell similarで似た商品から出品すれば、カテゴリは適切なものが最初から選ばれた状態で始められます。
Item Specifics:フィルタで消えない出品にする
Item Specificsは、ブランド・型番・色・サイズといった商品の情報を項目ごとに入れる欄です。eBayは公式に「完全で正確なItem Specificsは、検索結果での表示される機会を増やす」と説明しています。ただ、この言い方だと「入れると少し有利」くらいに聞こえてしまうので、空欄が実際に何を起こすかを先に書いておきます。
バイヤーは検索したあと、結果の左側にあるフィルタで商品を絞り込みます。Brandで絞る、Modelで絞る、状態で絞る。このフィルタの絞り込みはItem Specificsの入力値で行われます。つまり、Brandを空欄にした出品は、バイヤーがBrandで絞り込んだ瞬間、その結果から消えます。キヤノンのレンズを出品していても、Brandの欄が空欄なら「Brand: Canon」で絞ったバイヤーには存在しないのと同じになります。
出品フォームでは、Item SpecificsはEssential(*が付いた必須項目)とOptional(任意項目)に分かれています。*の付いた欄だけ埋めて先へ進むこともできますが、ここまで読めば、任意の欄を空けておくことが何を意味するかは明らかです。事実として分かる欄は、任意でも全部埋めます。
「全部埋める」といっても、項目が多いカテゴリでは数十個の欄が並びます。優先順位はeBay自身が示してくれています。出品後のRevise your item(出品の修正)画面では、各項目の横に「過去90日間に、その項目がバイヤーの検索でどれだけ使われたか」の回数が表示されます。この数字が大きい項目ほど、絞り込みに使われている項目です。上のほうに並ぶ数字の大きい欄から埋めていけば、迷う必要はありません。
Optional欄にも大事な項目があります。Country of Origin(原産国)は「その商品が製造された国」を入れる欄で、日本製ならJapanです。出品方法の記事のStep 6でも書いたとおり、Sell similarで複製した場合はItem Specificsが前の商品の値のまま引き継がれるので、自分の商品の事実に合わせて直すことが前提です。違う値のまま出すのは、後で書く「誤解を招く記載」の側に入ります。
UPC・MPNはどう入れるか
Item Specificsの中でも、日本のセラーの手が止まりやすいのがUPCとMPNの2つの欄です。順番に片づけます。
UPCは、商品のバーコードの番号です。米国の規格の名前ですが、欄の意味は「この商品を世界で一意に特定する番号」で、日本の商品ならJANコード(バーコードの下の13桁)がこれに当たります。eBayはこうした商品識別番号について、正確に入れれば、eBayの中だけでなく外部の検索エンジンからも商品が見つかりやすくなると説明しています。
では、バーコードの無い商品はどうするか。「Does not apply(該当なし)」を選べばそれで問題ありません。日本のセラーが扱う中古品・古い商品・限定品・ハンドメイド品の多くは、そもそもバーコードが存在しないか、箱が無くて確認できません。無いものを無理に探す必要はなく、該当なしが正しい入力です。逆に、バーコードのある新品を扱うなら、入れない理由はありません。箱の番号をそのまま打つだけです。
MPNは、メーカーが付けた型番(Manufacturer Part Number)です。たとえばキヤノンのレンズなら「EF50mm F1.8 STM」のような、商品の型そのものを指す番号や記号です。ここで思い出してほしいのは、型番はバイヤーが検索窓に打つ言葉そのものだということです。型番で探すバイヤーは、その商品を名指しで探している、いちばん買う気持ちの強いバイヤーです。型番が分かる商品なら、MPNの欄とタイトルの両方に入れます。
ひとつだけ注意があります。別の商品の番号を入れないことです。似た商品の番号を流用すると、eBayの商品情報と食い違い、バイヤーに誤解を与える記載になります。番号は「その商品のもの」だけを、正確に。分からなければDoes not applyです。
- バーコードのある新品 → UPC(JANコード)をそのまま入れる。外部の検索エンジンからも見つかりやすくなる
- バーコードが無い・確認できない(中古・古い商品・限定品・ハンドメイド) → Does not applyで問題ない
- 型番の分かる商品 → MPNの欄とタイトルの両方に型番を入れる。型番検索のバイヤーは買う気持ちがいちばん強い
- 別の商品の番号は入れない。分からないときに適当な番号で埋めるくらいなら、Does not applyが正しい
順位を下げる書き方・違反になる書き方
ここまでは「書くべきことを書く」話でした。最後は逆で、書いてはいけないことです。良かれと思ってやった飾りつけが順位を下げていたり、ポリシー違反になっていたりすることがあります。
単語をすべて大文字で書く。アスタリスクなどの記号で飾る。「NEW!!」「★MINT★」のようなタイトルです。目立たせるための工夫に見えますが、eBayは公式に、こうした書き方は順位を下げる可能性があると明記しています。違反ではありませんが、損しかありません。
商品と関係ない人気の言葉を足す。自分の商品が引っかかるようにと、有名ブランドの名前や人気商品の名前をタイトルに混ぜる書き方です。これは順位が下がる話では済みません。eBayの検索操作(Search manipulation)ポリシーへの違反で、「販売する商品と直接関係のないキーワードの使用は認められない」と明文で禁じられています。措置は出品の削除、警告、アカウントの制限、停止まで並んでいます。
同じポリシーでは、疑問符付きの紛らわしい言葉や、他の商品と比較するような書き方も禁じられています。「〇〇 style?」のような書き方で人気商品の検索結果に自分の商品を出すのは、全部この違反に入ります。
なお、「オークション形式で出すと上位に出やすい」という話を見かけることがありますが、eBayの公式の説明では、出品形式は商品の性質で選ぶものとされています(相場のはっきりしない希少品はオークション、相場の明確な商品は固定価格)。順位のために形式を選ぶという説明は、公式にはありません。
そして、順位をお金で直接動かせる唯一の仕組みがPromoted Listings(広告)です。売れたときだけ広告費を払う型なら2%前後から使えます。ただし広告は、ここまでに書いた記載が整っていない出品に掛けても、クリックの先で買われずに終わります。順番は、記載が先、広告が後です。
記載は今日そろう。実績はあとから増える
最後に、この記事の話を置くべき場所を書いておきます。検索順位は、売上を決める要素のひとつであって、すべてではありません。そもそも需要のない商品は、順位が上がっても売れません。何を出すかは売れるものの記事で書いたとおり、売れた記録から確かめるのが先です。
そのうえで、出すと決めた商品については、この記事の内容がそのまま作業のリストになります。タイトルは80文字を使い切る。カテゴリを合わせる。Item Specificsは事実の分かる欄を全部埋める。型番があればMPNとタイトルに入れる。飾りと混ぜ込みはやらない。どれも今日の出品からできることです。
実績だけは今日作れません。ただ、それは始めた人の全員が同じです。記載を先にそろえておけば、売れるたびに実績の側があとから増えていきます。
- 検索結果の標準の並び順がBest Match。順位は「検索の言葉との一致」「商品と取引の条件」「出品の質と完全さ」「セラーの実績」で決まる
- 3つに整理すると「書いてあること」「取引の条件」「実績」。今日直せるのは「書いてあること」
- タイトルは80文字を使い切る。大事な言葉ほど左へ。半分で止めれば、残りの検索の言葉を捨てることになる
- Item Specificsの空欄は、フィルタで絞られた瞬間に表示されなくなる。事実の分かる欄は任意でも全部埋める
- 埋める順番はRevise your item画面の「過去90日の検索回数」の大きい項目から
- UPCは無ければDoes not apply。あるなら入れる。MPN(型番)は検索の言葉そのものなので、欄とタイトルの両方へ
- 大文字・記号の飾りは順位を下げる。関係ない人気ワードは検索操作ポリシーの違反で削除・警告の対象
- 順位をお金で動かせるのはPromoted Listingsだけ。順番は記載が先、広告が後