先に結論:送料を下げる方法は3つあり、対象が違う
結論から書きます。バイヤーが複数の商品を買ったときに送料をまとめる・下げる方法には、同梱発送(Combined Shipping)・請求書での送料修正(Send invoice)・まとめ買い割引(Discounts Manager)の3つがあります。この3つは対象になるセラーも、対象になる出品形式も、使えるタイミングもそれぞれ違います。
同梱発送は全セラーが無料で使える基本設定で、バイヤーが支払う前に複数点をカートに入れて1回のチェックアウトで支払う場合に自動で働きます。請求書での送料修正は、購入の確定と支払いが同時に起きない取引(オークションの落札・オファーの成立が中心)で、支払い待ちの注文に限って手作業で送料をまとめ直す手段です。固定価格(Buy It Now)は通常その場でチェックアウトまで進んで支払いが完了するため、この機能の出番はもともと多くありません。まとめ買い割引はeBayストア契約者だけが使える常設の自動割引機能で、固定価格+Buy It Now形式の出品にしか使えません。
- 同梱発送(Combined Shipping):全セラーが無料で使える。Shipping preferencesでルールを設定し、支払い前の複数点注文に自動適用される
- 請求書での送料修正(Send invoice):支払い待ちの注文限定。主にオークションの落札・オファー成立が対象で、即決購入は通常その場で支払いが完了するため出番は少ない。出品終了から30日を過ぎると使えない
- まとめ買い割引(Discounts Manager):eBayストア契約者だけが使える。対象は固定価格+Buy It Now形式のみで、オークション形式は対象外
- すでに支払いが別々に終わった注文は、あとから同梱発送を適用することはできない(注文自体が別々に確定しているため)
- まず同梱発送を有効にするのが土台。ストア契約があるなら、その上にまとめ買い割引を重ねる
同梱発送(Combined Shipping):全セラーが無料で使える基本設定
同梱発送は、Shipping preferences(配送設定)の「Combined payments and shipping」を編集して有効にします。「Allow buyers to send one combined payment for all items purchased」にチェックを入れ、支払いを待つ期間を選んで保存すると、バイヤーが期間内に複数点をカートに入れて支払う場合に、まとめ送料が自動で計算されるようになります。
まとめ方には2種類のルールがあります。Flat Shipping Ruleは、全バイヤーに同じ計算方法を適用するルールで、追加の1点ごとに送料を「加算」するか「減額」するかを選び、金額を入力します。Promotional Shipping Ruleは、「〇点以上購入で送料を〇〇までにする」といった条件つきのルールで、Flat Shipping RuleやCalculated Shippingより優先して適用されます。どちらもShipping preferencesの同じ画面から、それぞれの「Edit」を選んで設定します。
Flat Shipping Ruleの設定画面では、「Buyer pays(first item)」に1点目の送料、「Each identical item」に2点目以降、同じ商品を追加でもう1点買うごとの送料を入力します。たとえば1点目を22.00ドル、追加1点ごとを11.00ドルに設定すると、同じ商品を2点購入したバイヤーの送料は「22.00+11.00=33.00ドル」に自動でまとまり、3点なら「22.00+11.00×2=44.00ドル」になります。追加分を1点目より安く設定しておくことが、同梱発送での実質的な値引きになります。
請求書で送料をまとめる方法:主にオークション落札・オファー成立が対象
Send invoiceが必要になるのは、購入が確定した時点では、まだ支払いが済んでいない取引です。代表的なのはオークションの落札とオファー(Best Offer)の成立で、どちらも「バイヤーが買うことは決まったが、支払いはこの後」という段階を経ます。バイヤーが同じセラーから複数の落札・オファー成立を抱えている場合、Seller HubのOrdersから「Send invoice」を選び、次の画面でそのバイヤーの購入商品一覧から対象を選んで送料を編集し、送信すれば、支払い前にまとめて請求できます。
一方、固定価格(Buy It Now)の購入は、通常はボタンを押した流れでそのままチェックアウトに進み、支払いまで一度に完了します。つまり「購入は決まったが支払いはまだ」という間が基本的に生まれないため、即決購入ではこの機能の出番はもともと多くありません。例外は、バイヤーがカートに入れたまま支払いを完了させずに離脱した場合などで、この場合も「Awaiting payment(支払い待ち)」の注文としてSend invoiceの対象になり得ます。
ここには期限もあります。出品が終了してから30日を過ぎると、その出品分の請求書は送れなくなります。また、この機能はあくまで支払い待ちの注文が対象で、すでに支払いが完了した注文の送料をこの方法で後から下げることはできません(支払い済みの注文の送料を訂正したい場合は、Seller Hubの「Send refund」による部分返金で対応します)。
まとめ買い割引(Discounts Manager):ストア契約者向けの3種類
eBayストアを契約していると、Discounts Managerというツールが使えるようになります。Seller HubのMarketingタブから作成でき、中身は次の3種類です。
Order discount(注文割引)は、購入金額や購入点数に応じた割引です。Shipping discount(送料割引)は、期間限定の送料無料や、条件つきの送料無料を設定できます。Volume pricing(数量割引)は、同じ商品を複数個買うほど単価が下がる段階的な割引で、対象の在庫を選んで価格帯を決めます。
- 対象になるのは固定価格(Fixed price)+Buy It Now形式の出品だけ
- オークション形式の出品には適用できない
- eBayストアを契約していないセラーは、そもそも作成画面自体が使えない
どれから設定するか:3段階で決める
3つとも使える状況なら併用してかまいませんが、初めて整える場合は次の順番で確認すると迷いません。①まだ同梱発送を設定していないなら、まずそこから(全セラー対象・無料)。②オークションの落札やオファー成立で、支払い待ちの複数注文が残っているなら、Send invoiceでまとめる(出品終了から30日以内。即決購入は通常対象外)。③eBayストアを契約していて、常設の割引を作りたいなら、Discounts Manager(固定価格出品のみ)。
設定する場所のまとめ
最後に、それぞれの設定画面がどこにあるかをまとめます。同梱発送は、My eBayのAccount settings → Shipping preferencesの中にある「Combined payments and shipping」から編集します。請求書での送料修正は、Seller Hub → Ordersから対象の注文を選び、「Send invoice」を使います。まとめ買い割引は、Seller Hub → Marketing → Discountsから新しい割引を作成します。Business Policiesの記事で作ったShipping Policyとは別の画面なので、混同しないようにしてください。
- Shipping preferencesで同梱発送(Combined Shipping)を有効にしているか
- Flat Shipping RuleかPromotional Shipping Ruleのどちらか、自分の商品に合う方を選んだか
- オークションの落札・オファー成立で、支払い待ちのまま送料がまとまっていない注文は無いか(出品終了から30日以内ならSend invoiceで修正できる。即決購入は通常その場で支払いが完了するため対象外)
- eBayストアを契約している場合、固定価格+Buy It Now形式の出品でDiscounts Managerを使えているか
- すでに支払いが別々に確定した注文は、まとめ直せないという前提で発送通知を出しているか(売れた後の流れの記事参照)
まとめ:まず同梱発送を有効にしてから、残り2つを検討する
送料をまとめる・下げる機能は3つあり、どれも「送料を安くする」という見た目は同じでも、対象になるセラーと出品形式、使えるタイミングはそれぞれ独立しています。まず同梱発送を土台として有効にし、オークションの落札やオファー成立で支払い待ちの注文が残っていればSend invoiceを使い、ストア契約があればDiscounts Managerを重ねる。この順番で考えれば、今日のバイヤーからのメッセージのような取りこぼしは防げます。