先に結論:自動化できること・できないこと
eBayには、セラーが毎回手を動かさなくても済むように用意された自動化の設定がいくつかあります。評価を返す「Automate feedback」、購入直後に送るメッセージ、不在時に自動で返信する「Time Away」の3つは、どのセラーでも設定できます。加えて、一部のアカウントでは、バイヤーからの質問に対して、返信の下書きをAIが作る機能も使えるようになってきています。この記事では、それぞれ何ができて何ができないのかを、eBay公式ヘルプと公式発表をもとに整理します。
① 評価の自動化(Automate feedback)
- 評価を返す作業は自動化できるが、送れるのはポジティブのみで、条件(支払い後/バイヤーからポジティブ評価を貰った後)は2つから選ぶ
② 返信・メッセージの自動化
- 購入直後の定型メッセージも自動化できるが、個別の事情がある注文には向かない
- 不在中の自動返信(Time Away)も設定できるが、返信が自動になるだけで、それより前に確定した注文の発送義務は変わらない
- 一部アカウントではAIが返信の下書きを作る機能が使えるが、送信するかどうかの判断と最終確認は必ず自分で行う必要がある
評価を自動で返す:Automate feedbackの設定
eBay公式ヘルプの「Automatic feedback settings」によると、Selling preferencesページの「All listings and orders」セクションにある「Automate feedback」から「Edit」を選び、「Automatically leave positive feedback」を有効にすると設定できます。送るタイミングは「買い手が支払った後」「買い手が支払い、バイヤーからポジティブ評価を貰った後」の2つから選びます。コメントの文面も「Edit stored comments」から編集・保存できるので、既定文のままでも、自分の言葉に書き換えても構いません。
この設定を一度有効にしておけば、条件を満たした注文には自動で評価が送られます。支払いが無い注文や、(ポジティブ評価を貰った後の条件を選んだ場合の)評価が付いていない注文には送られないため、手作業の対応が必要な場面は残ります。
名前が似ていて紛らわしいのですが、売れた後の流れで扱った「eBay Automated Feedback」は、バイヤーが評価を残さないまま一定期間が過ぎたときに、eBay側が条件を判断してセラーにポジティブ評価を付ける仕組みです。一方、この記事で扱う「Automate feedback」は、セラーがバイヤーに返す評価を自動化する設定で、向きが逆になります。両方を有効にしておけば、評価のやり取りで手を動かす場面はほとんど無くなります。
購入直後に自動で送るメッセージの設定
購入直後にお礼と発送目安を伝えるメッセージは、Seller Hubの「Customize how you communicate with buyers(バイヤーとのやり取りをカスタマイズする)」というページから設定します。ここには3つのチェックボックスがあり、①「Send a message at checkout when they pay(支払い時にメッセージを送る)」、②「Send you messages on eBay while they're shopping(買い物中にeBay経由でメッセージを送れるようにする)」、③「Share answers to your FAQs(よくある質問の回答を共有する)」を、それぞれオン・オフできます。③をオンにする場合は、Item details・Shipping・Combined shipping・Returnなどのカテゴリーごとに質問と回答をあらかじめ登録しておく仕組みになっています。
設定した内容は、「What your buyers can do(バイヤーができること)」という一覧で振り返れます。3つの項目(FAQの回答を見られるか・買い物中にメッセージを送れるか・支払い時にメッセージが届くか)がそれぞれYes/Noで表示され、迷ったらここで現在の設定を確認できます。
この設定画面の上部には、購入からのeBay側の自動メールの流れも一覧で表示されます。落札直後の「Buyer wins auction」、購入完了時の「Buyer checks out」、発送後の追跡番号通知「Order is updated with shipping information」、約1か月後の評価リマインダー、支払い待ちのリマインダー、という順です。これらはeBay側が自動で送る仕組みで、この記事で扱っている「Customize how you communicate with buyers」の3項目とは別の設定です。
内容は短くて構いません。購入のお礼、発送までの目安日数、追跡番号は発送後に別途連絡することの3点を入れておけば、配送に関する問い合わせの多くを未然に防げます。
Thank you for your purchase! Your item will be shipped within my handling time, and I will send you the tracking number once it is dispatched. If you have any questions before then, please feel free to message me.
(ご購入ありがとうございます。ハンドリングタイム内に発送し、発送後に追跡番号をお知らせします。それまでにご質問があれば、お気軽にメッセージをお送りください。)
不在中に自動返信するTime Away
まとまった期間eBayに対応できないときは、eBay公式ヘルプ「Time Away」の自動応答が使えます。設定ページで期間とメッセージ本文を登録しておくと、その間にバイヤーから届いたメッセージに対して、自動返信と不在終了日が案内されます。公式ヘルプには「自動応答をオンにしても、出品中の商品が非表示や一時停止になるわけではない」と明記されているため、返信の自動化と出品の扱いは別の設定だと考えてください。
eBay公式のTime Away案内ページによれば、出品を続けたまま自動返信だけ使う場合は最大15日間、出品自体を一時停止する場合は最大30日間まで設定できます。出品を一時停止すると固定価格出品が検索結果から外れ、再開までに1〜2時間かかることも案内されています。
- Time Awayが自動化するのは「メッセージへの返信」だけです。出品を止めない設定を選んだ場合は、その間も購入・入札は続きます
- Time Awayを始める前に確定した注文は、期間中でも発送・問い合わせ対応の義務が続くと公式ヘルプに明記されています。手数料も引き続き発生します
- 長期不在の予定が決まったら、直前ではなく余裕を持って設定しておくと、発送が間に合わない事態を避けやすくなります
AIが返信の下書きを作る機能(AI Responses)
eBayは、バイヤーから届いた質問に対して、出品情報や注文情報をもとにした返信の下書きをAIが用意する「AI Responses」という機能を提供しています(eBay公式リリース)。対象になるのは配送や商品仕様についての一般的な質問で、価格交渉やオファーに関する質問は対象外です。
下書きが用意されるだけで、そのまま自動送信されることはありません。内容を確認し、必要なら直してから、送るかどうかを決めるのはセラー自身です。
提供は2025年8月に米国・英国から始まり、その後対象が広がっています。日本からeBay.comで出品している場合に使えるかどうかは状況によって差があるため、まずSeller Hubのメッセージ画面に該当の表示があるか確認してください。
- 下書きは出品情報・注文情報から自動で作られます。出品ページの記載が古かったり間違っていたりすると、その内容がそのまま文面に出ます
- 送った文面の責任を負うのはセラー自身です。配送日数・在庫状況など事実に関わる部分は、送信前に必ず自分の目で確かめてください
- 商品写真をAIで加工するときと同じで、文章を作るAIにも「もっともらしいが事実と違う」内容が混ざることがあります。詳しくはChatGPT活用術の写真加工の注意点で扱っています
自動化設定のチェックリスト
- Automate feedbackの条件(支払い後/バイヤーからポジティブ評価を貰った後)のどちらかを選んで有効にしたか
- 保存したコメント文(Edit stored comments)を、自分の言葉に書き換えたか
- 購入直後の自動メッセージに、発送目安と追跡番号を後で知らせる旨を入れているか
- 長期不在の予定が決まったら、直前ではなく余裕を持ってTime Awayを設定しているか
- Time Awayを始める前に確定した注文の発送・問い合わせ対応が漏れていないか
- AI Responsesが使えるアカウントでは、送信前に配送日数や在庫状況などの事実部分を確認しているか
- 特別な依頼やイレギュラーな問い合わせに、自動文面をそのまま使っていないか