— ある日の岐阜の仕事場 —
おかあさん商品が売れた後、発送ラベルって自分で書くの? それとも何かツールがあるの?
おかあさん
おとうさん
おとうさんもちろん専用ツールがあるよ。発送ラベル発行・関税書類・追跡番号管理──これらをまとめて行うのが配送管理ツール。今日は、選び方の基本を整理しておこう。

なぜ配送管理ツールが必要か

— 国際配送の複雑さ

eBay輸出は国際配送のため、国内配送と違って次のような手間が発生します。

  • 発送ラベル(送り状)の英語入力
  • 商業送り状(Commercial Invoice)の作成
  • HSコード(関税分類番号)の指定
  • 関税の事前計算・支払い(DDPの場合)
  • 追跡番号のeBayへの自動アップロード

これを手作業でやると、1件あたり10〜20分かかります。配送管理ツールを使えば、1件あたり2〜3分で処理できるようになります。

主な配送管理ツール

— Shipping Tools
eBayセラーが使う主な配送ツール
  • 📦 CPaSS(シーパス):eBay Japan公式の配送管理ツール。ツール利用料は無料(支払うのは実際の送料のみ)
  • 📮 eLogi(イーロジ):eBay Japanが協力して運営する公式の発送ツール。こちらもツール利用料は無料で、契約不要でFedExなどのクーリエが使える
  • 🚚 Hirogete(ヒロゲテ):第三者が提供する発送ラベル作成支援ツール(月額制の有料サービス)
  • 📋 Ship&co:複数配送業者に対応した発送管理ツール(第三者提供)

ポイントは、CPaSSとeLogiはどちらも公式で、ツール自体の利用料はかからないこと。個人事業主・法人としてクーリエと直接契約しなくても、これらに登録すればFedEx等を使えるのが大きな利点です。

CPaSSとは

— eBay Japan公式の配送管理ツール

CPaSS(Cross-border Parcel Shipping Solution)は、eBay Japanが公式に提供する出荷・配送管理ツールです。ツール利用料は無料で、売れた注文を取り込み、重量・サイズ・HSコードなどを入力して配送サービスを割り当てることで、ラベル発行・集荷依頼・追跡番号の管理までを一つの画面で行えます。

Orange Connex社のSpeedPAK(Economy/Ship via FedEx/Ship via DHL)を利用でき、関税情報の事前送信(DDP対応)にも対応しています。eLogiと同様に、個人事業主・法人としての直接契約がなくてもクーリエを使えるのが利点です(FedEx利用時はFedExアカウントが必要ですが、取得はOrange Connexがサポートしてくれます)。

CPaSSの主な特徴
  • ツール利用料は無料(支払うのは実際の送料のみ)
  • SpeedPAKの3サービス(Economy/Ship via FedEx/Ship via DHL)を利用できる
  • 商品の重量・サイズによって料金が変わるため、eLogiと比較して安い方を選ぶ使い方も可能
  • DDP(関税前払い)に対応
  • 追跡番号がeBayへ自動連携
  • 管理画面は日本語対応

※ 各配送サービスの具体的な送料は重量・サイズ・行先国によって変動します。最新の料金は必ずCPaSSの管理画面でご確認ください。

日本郵便の現状(2026年)

おとうさん
おとうさん2025年以降、日本郵便の米国宛の状況がかなり変わったから、注意が必要だよ。
— 日本郵便 米国宛の取扱について

2025年8月27日から日本郵便の米国宛は一時停止していましたが、2026年4月14日より一部条件付きで再開されました。

再開後の条件:

  • 800米ドル超の荷物:関税の事前支払い不要で発送可能
  • 100〜800米ドル以下の荷物:CBP認定事業者のアプリで関税を事前支払いする必要あり。DDPラベル必須・指定郵便局のみで受付
  • 個人間贈答品100ドル以下:従来通り受付

個人向けは関税事前支払いアプリでの操作が基本でしたが、2026年7月には大口向けの「Zonosダッシュボード」(CSVアップロード・API連携・料金後納対応)も登場。とはいえ、eBayセラーの主流発送は、FedEx・DHL・UPSや、それらを使える公式ツール(CPaSS・eLogi)が現実的です。

米国以外の国向けは引き続き利用可能です。

どれを選ぶか

— Selection
ステージ別の推奨ツール
  • 🌱 始めたて(月10件未満):まずは無料の公式ツール(CPaSSまたはeLogi)から。どちらもツール利用料がかからず、eBay公式で安心
  • 🌿 軌道に乗った(月10〜30件):CPaSSとeLogiの送料を商品ごとに比較し、安い方を選ぶ使い方も。日本語対応で操作も簡単
  • 🌳 規模拡大期(月50件以上):行先国・商品ジャンルで使い分け。発送量が増え、より細かい管理や効率化が欲しくなったらHirogete(有料)などの第三者ツールも検討
おかあさん — おかあさんのひとこと わたしがやっていた頃は、発送のたびに伝票を手で書いて、郵便局に並んでいました。こういう道具の話を聞くと、いまの方がうらやましくなります。覚えることは増えたのでしょうけれど、少なくとも「書き写すだけの時間」は返ってくるのね。

配送ツールは「時間を買う」道具

— 結びに

配送管理ツールは、「面倒な国際配送業務を効率化するための時間投資」です。最初の1件を発送する時の混乱を、できるだけ減らしてくれる存在として頼ってください。

2025〜2026年は関税ルールも大きく変わったため、DDP(関税前払い)対応のツール選びが今後ますます重要になります。次の記事では、外注化を含めた効率化の考え方を整理していきます。