なぜ、払った関税が戻ってくるのか
① 米国は、IEEPA(国際緊急経済権限法)を根拠に、輸入品に追加の関税(いわゆる相互関税など)をかけていました。返金の対象になる出荷日は、FedExのポータルの説明では、2025年1月2日〜2026年2月24日です。
② 2026年2月20日、米国の最高裁判所が、IEEPAは大統領に関税を課す権限を与えていない、と判断しました。この関税は無効になりました。
③ 米国税関(CBP)が4月に返金申請の受け付けを始め、5月から返金が始まりました。FedExは、関税を払った人に返金すると案内しています。
返金の対象は、IEEPAに基づく関税だけです。Section 232などの関税は対象外です(くわしくは、記事の後ろの「くわしく知りたい人へ」)。
先に結論:IEEPA関税の対象となるFedExの返金手続きは、すでに始まっています
- 対象:FedExに請求されて関税を払った人(FedExの請求書の Duties and Taxes=関税・税金の項目に請求があれば、その可能性が高い)
- やること:FedExの返金ポータルで追跡番号を照会し、受取口座と税務書類を登録する
- 私の結果:照会はNIF(No Information Found=情報なし)で、返金はまだ入っていない
手続きが必要なのは、どんな場合か
FedExには、荷物を運ぶ役割のほかに、輸入の通関手続きを代行する役割(通関代行)があります。通関代行のとき、FedExが関税をCBPに納め、あとで請求書の Duties and Taxes(関税・税金)の項目で請求します。この関税を払った人が、返金の対象です。
① FedExの請求書に、関税・税金(Duties and Taxes)の請求がある:FedExに請求されて払った場合です。この記事の手順で進めます。
② SpeedPAKなど、FedExと直接契約していない配送サービスで送った:FedExのこのポータルの対象ではない場合があります。返金の手続きは、そのサービスの案内で確認してください。
③ 輸入者(Importer of Record=通関を自分の名前で行い、関税を納める人)が、自分でCBPへ直接関税を払った:このポータルの入力は不要です。FedExが、その輸入者へ直接連絡します(あなたがその輸入者なら、FedExから連絡が来ます)。
迷うときは、当時のFedExの請求書に、Duties and Taxes の請求があるかを確認してください。くわしい説明は、記事の後ろの「くわしく知りたい人へ」にあります。
- 追跡番号(米国向けのFedEx便の分。発送データから抜き出します)
- FedExのアカウント番号
- 税務書類の様式(W-9またはW-8。私の場合はW-8BEN-E)
私がFedExの画面でやったこと:準備と①〜⑦
- 追跡番号:発送データから抜き出したもの
- FedExのアカウント番号
- 請求書番号か追跡番号と、その請求額:IEEPA関税を含むもの。請求額は、請求書に表示されている通貨で
- メールアドレス:提出するときのログイン用
- 税務書類のPDF:記入・署名したW-8BEN-Eなど(最大20MB)
- 受取銀行の情報:銀行名、口座名義、口座番号またはIBAN、BIC/SWIFTコード、住所
1つの提出(レコード)の入力は、1回の作業で終える必要があります。途中で閉じると、入力した内容は保存されません。用意するものがそろってから始めてください。
私は、次の順番でやりました。第1段階は、ログインなしで進められます。先にここだけ確認してもかまいません。第2段階で、はじめて申請を出します。画面の英語には日本語訳を添えています。画面は、FedExの返金ポータルを2026年10月に私が撮った画像で、権利はFedExにあります。日本語訳は私の訳で、FedExの公式の訳ではありません。画面は変更されることがあります。
先に自分の発送データから、対象の送り状番号(追跡番号)を抜き出す作業があります。対象期間の発送データを全部集め、期間に抜けがないかを先に確かめます。私は発送データのCSVを何本も集めました。
集めたデータから、米国向けのFedEx便だけに絞ります。画面の説明では、出荷日が2025年1月2日〜2026年2月24日の外だと、結果が「情報なし」になることがあります。
ポータルの入口は、International Emergency Economic Powers Act (IEEPA) tariff refund portal(IEEPA関税の返金ポータル)という画面です。右側に、LOG IN(ログイン)、CREATE ACCOUNT(アカウント作成)、FEDEX REFUND RECEIPT STATUS(FedExの返金受領状況)の3つのボタンがあります。
左の公式の説明では、ポータルでできることは2つです。1つは「Give Payment & Tax Info」(支払い・税務情報を渡す)、もう1つは「FedEx Refund Receipt Status」(FedExが返金を受け取っているかの確認)です。追跡番号を入れて返金の有無を確かめるときは、FEDEX REFUND RECEIPT STATUS を押します。

FEDEX REFUND RECEIPT STATUS を押すと、照会フォームが開きます。上の説明には、追跡番号か通関番号と、下の連絡先を入れると、FedExがCBPから返金を受け取ったかが分かる、と書かれています。入力できるのは、1回に最大100件です。
フォームの項目は、Company name(会社名)、Company country(会社の国)、Company address(会社の住所)、Company city(市)、Company state(州)、Company zip code(郵便番号)、Company contact / your name(担当者名・必須)、your title(役職・必須)、your email(メールアドレス・必須)、your phone number(電話番号・必須)、Extension number(内線番号)です。必須は赤い * が付いた4つです。
画面の注意書きには、会社名と住所は、事業者・法人のアカウントだけ必須で、自営業・個人は空欄のまま進んでよい、とあります。
フォームの一番下に、Cloudflareの確認(人間かどうかの確認)があります。「成功しました!」と表示されたら、CONTINUE(進む)を押します。

次の画面は、Provide your IEEPA shipment entry details to continue(IEEPAの出荷・通関の情報を入力して進む)です。プルダウンの「Tracking number / Entry number」(追跡番号/通関番号)は、最初は Select(選択)になっています。「Tracking number」を選びます。通関番号で照会するときは「Entry number」です。すると、下に「Tracking number」の入力欄が出ます。
欄の下には、Enter up to 100 tracking numbers, separated by commas(最大100件の追跡番号を、カンマで区切って入力)と書かれています。準備で抜き出した追跡番号を、この欄に貼り、CONTINUE を押します。

CONTINUE を押すと、Refund summary(返金の概要)が開きます。上には「データの更新日」が出て、その日付までのデータだと分かります。右上の「Status key」(表示の凡例)は、次の2つです。
NIF:No Information Found(情報なし)
RNYR:Refund Not Yet Received from CBP(CBPからの返金をまだ受け取っていない)
表の列は、Tracking number(追跡番号)、Refund principal(返金の元本)、Refund interest(返金の利息)、FedEx funds receipt(FedExの受け取り)です。FedExがCBPから返金を受け取っていれば、元本・利息・FedExが受け取った日が表示されます。表の左下の DOWNLOAD CSV を押すと、結果をCSVで保存できます。
私が見た画面は、データの更新日が2026年9月23日で、1ページ目の行はすべてNIFでした。入口の公式の説明には、FedExがCBPから返金をまだ受け取っていなければ、ポータルは「No Information Found」と表示し、返金が入るにつれて更新されるので、定期的に確認することを勧める、とあります。

右上の「Why am I seeing these results?」(なぜこの結果が出るのか)を押すと、説明のポップアップが開きます。
NIF(情報なし)になる理由として、画面には次が書かれています。追跡番号や通関番号が正しい検索キーではない/検索キーがカンマで区切られていない/検索キーに特殊文字(英数字のみ可)や誤った桁がある/出荷日が2025年1月2日〜2026年2月24日の外か、IEEPA関税を払っていないために、返金の対象ではないかもしれない/返金がまだCBPに申請されていない。
RNYR(まだ受け取っていない)は、返金は申請されたが、データの更新日の時点でFedExがCBPから返金をまだ受け取っていない場合です。CBPが返金を始めてからFedExが口座で受け取るまで、数日の遅れがあることもある、と書かれています。
表示される元本と利息は、CBPがFedExに返金した米ドルの額で、FedExが計算した額ではありません。最終的に支払われる額とは違うことがある、とも書かれています。NIFになった理由のうち、私の分がどれに当たるのかは、この画面からは分かりません。

照会とは別に、受取口座と税務情報の提出があります。照会して対象と分かっても、それだけでは入ってきません。入口に戻って、押すボタンは次のとおりです。
以前に提出したことがあるとき:LOG IN を押すと「Log into your account」(アカウントにログイン)が開きます。前回の提出と同じメールアドレスを入れて、NEXT(次へ)を押します。そのあとの画面は、撮影していません。画面の案内に従って進めます。

はじめての提出のときは、CREATE ACCOUNT を押します。最初に「Before you begin」(始める前に)が開きます。書かれていることは次のとおりです。
1つの提出(レコード)の支払い・税務情報の入力は、1回の作業で終える必要があります。途中で閉じると、入力した内容は保存されません。最初のレコードを提出すると、ポータルのアカウントが作られ、あとで戻って、これまでの提出を見たり、レコードを足したりできます。
FedExに請求されて払った分は、このフォームを入力します。輸入者が関税をCBPへ直接払った分は、このフォームを入力しません。FedExが輸入者へ直接連絡します。

「Before you begin」の下の方には、用意するものが書かれています。連絡先/アカウントの確認情報(FedExアカウント番号、IEEPAに関する請求書番号・追跡番号・通関番号、関連する請求書の情報)/支払い情報(送金先の情報と、必要なら銀行の書類などの裏付け)/税務情報(記入・署名したW-9(米国)またはW-8(米国外))です。確認できたら、I AM READY TO PROCEED(進む準備ができました)を押します。押すと、次の画面に進みます。この次の画面は、撮影していません。画面の案内に従って進めます。

すでに提出がある人は、提出状況の画面(図22)の右上の + ADD ANOTHER RECORD(別のレコードを追加)を押します。すると、「Next, please provide the following FedEx account verification information」(次に、FedExのアカウントの確認情報を入力)の画面が開きます。
最初の質問は、「FEC(FedEx=Federal Express Corporation。旧FedEx Groundを含む)のお客様か、FXL(FedEx Logistics Business)のお客様か」です。プルダウンの選択肢は、FECとFXLの2つで、私の提出は、Customer type の欄が FEC でした。選んだら、NEXT を押します。

FEC を選ぶと、Do you have an account with FedEx?(FedExのアカウントはありますか)が出ます。Yes か No を選びます。アカウント番号を入れる場合は Yes です。

Yes を選ぶと、次の項目が出ます。画面の説明では、この入力はアカウントごとに1回でよいとされています。入力した情報から、そのアカウントのIEEPA関税が、請求書や通関番号が複数に分かれていても、まとめて特定されます。
Account number(FedExのアカウント番号・必須)。Select information type(情報の種類・必須)を選びます。画面の説明は、2025年2月4日より後に提出された、IEEPA関税を含む請求書番号か追跡番号です。私は、種類の選択で「Tracking number」を選び、Tracking number(追跡番号・必須)を入れる欄を使いました。入力した状態の例は、図14です。
Currency(通貨・必須)は、請求書に表示されている通貨を選びます(私の画面の例は USD - US Dollar=米ドル)。Invoice amount(請求額・必須)には、上で入れた請求書番号か追跡番号の請求書に表示されている通貨で、小数やカンマも含めた正確な額を入れます。
最後の2つは、FedExの営業担当者がいる場合の項目です。FedEx sales or account representative name(担当者名)とcontact email(担当者のメールアドレス)を入れます。入力したら、NEXT を押します。

アカウントの項目を NEXT で進めると、We need your tax information(税務情報が必要です)が開きます。公式の説明では、連絡先も入力します。その画面は、撮影していません。画面の案内に従って進めます。画面の説明(公式の文)の要点は、次のとおりです。
返金に、米国財務省が支払う利息が含まれる場合があり、その利息はIRSの報告対象になるため、返金の前に税務情報を求めています。税務書類を出す法人などの主体は、返金の受益者である必要があります。
様式は、米国の個人・法人は Form W-9、米国外の個人・法人は該当する Form W-8 です。必要な様式を出さないと、返金の処理が遅れることがあります。さらに、利息の部分に、バックアップ・ウィズホールディング(予備的な源泉徴収)がかかることがあります。画面の説明文には、その率が「現在は W-9 が24%、W-8 が30%」と書かれています。これは画面の説明文の引用で、私の金額ではありません。
どの様式か分からないときや、利息部分の課税に疑問があるときは、弁護士か税理士に相談するよう、画面に書かれています。同じ受取口座を複数の返金に使えても、税務書類は、受益者ごとに必要です。
画面の下には、様式の一覧があります。米国の個人・法人は W-9。米国外の個人・法人は、W-8BEN(Individual=個人)、W-8BEN-E(Entities=法人などの主体)、W-8ECI、W-8IMY、W-8EXP から選びます。それぞれに DOWNLOAD(ダウンロード)のリンクがあります。
その下の「Please answer these tax questions and upload your tax documentation to continue」(税務の質問に答えて、税務書類をアップロードして進む)で、次の4つを入力します。Entity type(主体の種類)、Entity location(主体の所在地)、Taxpayer identification number(納税者番号。持っていないときは「I do not have a taxpayer identification number」にチェック)、Tax form type(様式の種類)です。納税者番号の入力は、画面の案内を読み、迷うときは税理士に確認してください。画面の注意書きには、主体の代理で出すときは、様式に、その主体を代表する権限のある個人が署名する、とあります。

なぜ必要か:画面の公式の説明のとおり、返金に米国財務省が支払う利息が含まれる場合があり、その利息はIRSの報告対象になります。そのため、返金の前に税務書類を求められます。書類を出さないと、返金の処理が遅れることがあり、利息の部分にバックアップ・ウィズホールディングがかかることがあります(画面には、W-9が24%、W-8が30%と表示されています)。税務書類を出す主体は、返金の受益者である必要があります。
W-8BEN-Eとは:画面の様式一覧に、「W-8BEN-E (Entities)」は、「A foreign entity that documents its status for purposes of chapter 3 and chapter 4 of the U.S. Internal Revenue Code (IRC), as well as other code provisions」と書かれています。意味は、米国外の主体(法人など)が、米国の内国歳入法の第3章・第4章などの目的で、自分の立場を示すための様式です(訳は私の訳です)。画面の一覧では、W-8BEN は個人、W-8BEN-E は法人などの主体向けとされています(W-8ECIなど、ほかの様式もあります)。私の場合は、W-8BEN-E でした。どの様式が自分に当たるかは、画面の案内を読み、必要なら税理士に確認してください。
Entity type の選択肢は、Individual(個人)、Partnership(パートナーシップ)、Corporation(法人)、Trust(信託)です。Corporation を選ぶと、Full legal business name(正式な事業者名)の欄が出ます。
Entity location の選択肢は、U.S.-based(米国所在)と Non-U.S. based(米国外)です。私は Non-U.S. based を選びました。


Tax form type の選択肢は、IRS Form W-9、IRS Form W-8(Individual)、IRS Form W-8BEN-E(Entities)、IRS Form W-8ECI、IRS Form W-8IMY、IRS Form W-8EXP、No tax form(様式なし)です。
私の場合に関わった様式は、W-8BEN-E(Entities)でした。どの様式を選ぶかは、画面の公式の案内に従って確認してください。必要なら、画面にあるとおり、税理士に確認してください。

様式は、ポータルの様式一覧のDOWNLOAD(ダウンロード)のリンクから入手できます。私の場合、記入に必要だったのは、会社の情報(英文の会社名、英文の住所)、法人番号(国税庁の法人番号公表サイトで確認)、代表者の名前と署名です。英文の住所は、FedExの請求書に印字されている英文表記をそのまま使いました。自分で英訳し直すと、食い違うためです。
記入して署名したものをPDFにして、UPLOAD DOCUMENT でアップロードします(最大20MB)。画面の注意書きに、主体の代理で出すときは、その主体を代表する権限のある個人が署名する、とあります。
各欄に何を書くか、租税条約や源泉徴収の軽減に関する欄をどうするかは、税務の判断になります。記入の中身は、税理士に確認してください。この記事には、会社の名前・住所・番号は載せません。
IRS Form W-8BEN-E (Entities) を選ぶと、下に「Please upload the selected tax form below」(選んだ様式を下からアップロードしてください)が出ます。表の列は、Document Name(書類名)、Status(状態)、Actions(操作)で、アップロード前は0件です。UPLOAD DOCUMENT(書類をアップロード)を押して、記入した様式のファイルをアップロードします。ファイルの大きさは、最大20MBです(Maximum file size: 20 MB)。アップロードしたら、NEXT を押します。

画面はPlease select how you'd like to receive your refund(返金の受け取り方法を選んでください)です。公式の説明では、現時点で対応しているのは、ワイヤー(銀行送金)だけです。ほかの方法は、あとで使えるようになります。
FEC(FedEx=Federal Express Corporation)の顧客で、対象のIEEPA関税を、対象のカード(クレジットカードなど)で払っていた場合は、元のカード払いの方法で返金する予定だと、注意書きにあります。それでも、必要な場合に備えて、ワイヤーの情報を入力するよう書かれています。
ボタンは3つです。USE PRIOR WIRE INFO AND SUBMIT(以前入力したワイヤー情報を使って提出する)、WIRE TO U.S. BANK(米国の銀行へ)、WIRE TO FOREIGN BANK(米国外の銀行へ)です。口座の情報は、画像にも本文にも出しません。
USE PRIOR WIRE INFO AND SUBMIT は、押すと提出になるボタンです。ボタンの上には、「提出すると、これらのIEEPA返金に関する法人・受益者の情報が、正確で完全であることを証明したことになる」と書かれています。内容を確認してから押します。

米国外の銀行へのワイヤーを選ぶと、Please enter your wire transfer information(ワイヤー送金の情報を入力してください)の画面で、次のような項目が出ます。赤い * が必須です。
中継銀行を使う場合だけ:Intermediary bank name(中継銀行名)、Intermediary bank ABA routing number or SWIFT code(中継銀行のABAルーティング番号かSWIFTコード)。
受取銀行の情報:Beneficiary bank name(受取銀行名・必須)、Beneficiary account name(口座名義・必須)、Beneficiary account number or IBAN(口座番号かIBAN・必須)、Beneficiary bank BIC / SWIFT code(銀行のBIC/SWIFTコード・必須)、Beneficiary bank country(two-letter code)(銀行の国・2文字コード・必須)、Beneficiary address 1(住所1・必須)、address 2・3、province / region(州・地域)、postal code(郵便番号)。
特別な送金指示:FFC account name、FFC account number(FFC。画面の見出しは further credit information。銀行が別の口座へ回すときの情報です)、Other special instructions(その他の指示)。
一番下に、「Before you submit」(提出する前に)があります。「提出すると、これらのIEEPA返金に関する法人・受益者の情報が、正確で完全であることを証明したことになる」と書かれていて、その下のSUBMIT(提出)を押すと、提出が完了します。提出する前に、入力した内容をよく確認してください。提出後は、提出状況の Status が「Submitted-Verification Pending」になります。口座の実際の値は、本文にも画像にも出しません。

提出すると、Current submissions(現在の提出)の画面が開きます。列は、Reference number(参照番号)、Customer type(顧客の種類)、Account number(アカウント番号)、Tracking number(追跡番号)、Payment election(受取方法)、Status(状態)です。参照番号とアカウント番号は、画像では灰色で隠しています。右上の + ADD ANOTHER RECORD を押すと、別のアカウントのレコードを足せます。
私の画面では、アカウントごとの行で並び、Customer type は FEC、Tracking number は空欄(入力した状態の例は図14)、Payment election(受取方法)は International wire(国際送金)、Status(状態)は Submitted-Verification Pending(提出済み・確認待ち)でした。FedExの確認が終わるのを待っている状態です。
その下の「Correspondence with FedEx」(FedExとのやりとり)には、Email subject line(メールの件名)、Reference number(参照番号)、Sent date(送信日)、Response deadline(返信期限)、Response date(返信日)、Actions(操作)の列があります。画面の説明では、FedExからの更新や依頼がここに届き、書類を求められたときは、ここからアップロードできます。私の画面には、「You have no correspondence yet.」(まだやりとりはありません)と表示されていました。

- 状態が「Submitted-Verification Pending(提出済み・確認待ち)」になります
- FedExからの連絡は、「Correspondence with FedEx(FedExとのやりとり)」の欄に届きます
- 結果は、第1段階の照会で、更新を確認します(返金が入るにつれて更新されます)
やってみて分かった4つのつまずき
先に自分の発送データが全期間そろっているか確かめてください。私は、関税がいちばんかかっていた時期の月のデータが抜けていて、CSVの取り直しになりました。
追跡番号を入れて照会しても、画面に金額が出るのは、FedExがCBPから返金を受け取ってからです。受け取っていなければ、「情報なし(NIF)」と表示されます。公式の説明では、返金が入るにつれて更新されるので、定期的に確認します。
米国税関の返金は段階に分かれていて、最初の回の対象は、まだ清算が終わっていない申告と、清算から80日以内の申告です(CBPのCAPE Phase 1の案内より)。清算とは、税関が関税を確定させる手続きのことです。
私のUPS便では、2025年8月28日までの発送は返金の対象になりませんでした。800ドル以下の荷物には米国の免税枠がまだあり、関税を払っていない分だったからです。境目は2025年8月29日(免税枠が撤廃された日)で、私のUPS便では、それ以降が「関税を払った=返金の可能性がある」分でした。ご自身の分は、期間で決めつけず、ポータルや案内で確かめてください。
「関税が高かった去年の分」と考えると、私の場合はここでずれました。
追跡番号を入れて次へ進めても、エラーも出ずに止まることがありました。何度やり直しても同じでした。私の場合、原因は確認できていません。
金額が合わないとき:請求書と申告書を見比べる
返金額が妥当かどうかは、当時のFedExの請求書(関税の請求)と突き合わせないと分かりません。私は請求書PDFを1枚ずつ開いて、関税額と円換算(為替レートが請求書に印字されています)を確認しました。
請求書の金額だけでは、どの区分の関税が、どれだけかかったのかまでは分かりません。その内訳は、米国税関への申告書(CBP Form 7501)に書かれています。内訳に疑問があったら、FedExに依頼して、申告書を貨物ごとに送ってもらいます。私は何件か取り寄せました。
私がUPSから振り替え請求された荷物を1件ずつ照会したところ、返金対象と出たのは、そのうちごく一部でした。高額の荷物は、すべて「対象外」でした。
荷物によっては、別の関税(Section 232)が主体で、IEEPAの部分が小さいか無いものと考えています。ただ、本当にIEEPAが入っていないのかは、米国の申告書(CBP Form 7501)の内訳を見ないと言い切れません。この点は私も現在確認中で、結論は出ていません。
FedExに依頼して取り寄せた申告書を見比べたところ、同じ種類の荷物なのに、荷物によって追加関税の区分が違っていました。
ある荷物は追加関税が加算される区分で、別の荷物は追加税率のない区分になっていました。どちらも同じ関税はかかっているので、前者は追加分が重複して課されている疑いがあります。
私はFedExに、訂正と返金を申し立てました。現在、FedExが米国の担当部署へ回している段階で、FedExからは、認められるまで6か月〜1年半との案内でした。訂正が認められるかどうかは、まだ分かりません。請求書の金額だけ見ていては、気づけませんでした。
また、私が取り寄せた申告書では、「輸入者」の欄に書かれていたのは私ではなく、配送会社(FedEx Logistics Inc.)の名前でした。他の荷物がどうなっているかは確認していません。
FedExとUPSでやることが正反対
FedExは、自分で照会し、受取口座と税務情報を登録しないと進みません。動かなければ、そのままです。
UPSが輸入者として通関した荷物は、申請不要です。UPSが請求の手続きを進めます。UPSの公式案内でも、UPSが輸入者の荷物は、お客様側で必要な手続きはないとされていて、私の場合、受取口座などを登録する画面もありませんでした。私が受け取った案内では、未払いの請求があれば、まず相殺され、残りが返ってきます。
DHLについては、私は確認していません。配送会社ごとに、案内を確認してください。
くわしく知りたい人へ
開いて読む:なぜ無効とされたのか/FedExの通関代行/①②③のくわしい説明
今回の返金の対象は、IEEPAに基づく追加関税だけです。CBPの案内では、返金の手続き(CAPE)は、申告からIEEPAの関税コード(HTS第99類)と関税を取り除き、IEEPAなしで関税を再計算するものです。IEEPA以外の関税は、そのまま課されます。
| 関税の種類(根拠) | 主な対象 | 今回の返金 | ひとことメモ |
|---|---|---|---|
| IEEPA関税(国際緊急経済権限法) | 輸入品に追加で課された関税(いわゆる相互関税など) | 対象 | 2026年2月20日の最高裁判決で無効 |
| Section 232(通商拡大法232条。国家安全保障を理由に、大統領が課す) | 鉄鋼、アルミ、自動車・部品、銅など | 対象外 | IEEPAとは別の根拠で課されます。対象品目と税率は、公式で確認してください |
| Section 301(1974年通商法301条。USTR〔米国通商代表部〕が、不公正な貿易慣行などに対して課す) | 中国を対象にした関税が代表例(2018年〜) | 対象外 | IEEPAとは別の根拠で課されます。対象品目と税率は、公式で確認してください |
| Section 201(1974年通商法201条。輸入の急増から国内産業を守るセーフガード) | 過去に太陽電池や洗濯機などに課された例。今かかっているかは、公式の情報で確認してください | 対象外 | IEEPAとは別の法律に基づく関税 |
| Section 122(1974年通商法122条。国際収支を理由に、最大15%・最長150日の追加関税) | ほとんどの輸入品。2026年2月24日から7月24日までの10%の措置(CBPの案内) | 対象外 | IEEPAとは別の法律に基づく関税。その後の扱いは、公式の情報で確認してください |
| 通常の関税(General Duty rate。関税率表の基本の税率) | すべての輸入品 | 対象外 | 戻るのは、IEEPAの追加分だけ |
請求書の関税の金額だけでは、どの区分の関税がどれだけかかったのかは分かりません。内訳は、申告書(CBP Form 7501)に品目ごとに書かれています。CBPの案内では、IEEPAの関税はHTS第99類のコードで申告され、CAPEは、各申告にIEEPAのコードが少なくとも1つあるかを確認します。
IEEPAの関税を払っていない荷物は、ポータルで照会しても「情報なし(NIF)」になります。ポータルのポップアップにも、理由の1つとして、IEEPA関税を払っていないことが挙げられています(手順④)。
私の体験は、「金額が合わないとき」の節に書いています。荷物によってはSection 232など別の関税が主体で、IEEPAの部分が小さいか無いものと考えていますが、現在確認中です。
関税の全体像は、米国の関税の記事に整理しています。
この記事では、FedExを使って米国へ発送していたセラーが、何を確認すればいいのかを、私が2026年9月〜10月に実際にやった順番で、FedExの画面とボタンを示しながら整理します。
- 最高裁判決の対象は、IEEPA関税
- FedExは、関税を払った人に返金すると案内している
- FedExに請求されて払った分は、FedExの返金ポータルで確認する
- FedExの案内では、返金にはCBPから受け取った利息も含まれる
- 私が見た画面では、照会した分がNIF(No Information Found=情報なし)の表示で、返金の表示はなかった
「違憲」と書かれることもありますが、判決の結論は、IEEPAという法律が、大統領に関税を課す権限を与えていない、というものです(2026年2月20日、Learning Resources, Inc. v. Trump)。この結論は、6対3の多数の判断です。次の理由は、首席判事(ロバーツ長官)の意見として判決文に書かれています。
① 税金を課す権限は議会にある:関税は税金の一種で、税金を課す権限は、憲法で議会に属します。判決文は、「The power to impose tariffs is "very clear[ly] . . . a branch of the taxing power."」と述べています(関税を課す権限は、はっきりと課税権の一部である、という意味。訳は私の訳です)。
② IEEPAの文言に、関税は含まれない:IEEPAの「輸入を規制する(regulate importation)」という文言には、関税を課す権限までは含まれません。この法律は、関税にも税金にも触れていません。議会が関税の権限を渡すときは、はっきり書き、厳しい限度を付けてきた、と判決文は説明しています。
③ 約半世紀、関税のために使われたことがない:判決文(首席判事の意見)は、「In IEEPA's "half century of existence," no President has invoked the statute to impose any tariffs—let alone tariffs of this magnitude and scope.」と述べています(IEEPAの「半世紀の歴史」のなかで、この法律を使って関税を課した大統領はいない。まして今回ほどの規模と範囲の関税は、という意味。訳は私の訳です)。
① 関税が課されていた:米国では、IEEPA(国際緊急経済権限法)に基づく関税が課されていました。返金の対象になる出荷日は、ポータルの画面の説明では、2025年1月2日〜2026年2月24日です。
② 最高裁が無効と判断:入口の公式の文に、「In February 2026, IEEPA tariffs were invalidated by the United States Supreme Court.」とあります(2026年2月、IEEPA関税は米国の最高裁判所によって無効とされた。訳は私の訳です)。
③ CBPが返金を開始:米国税関(CBP)は、4月に返金の申告の受け付けを始め、5月から対象の人に返金を始めました(入口の公式の文)。
④ FedExは、関税を払った人に返金する:FedExは、CBPから受け取った返金を、もともとその関税を払った人に返金すると説明しています(「FedEx will return any applicable refunds to the parties who originally paid those duties」。FedExは、該当する返金を、もともとその関税を払った当事者に返金する)。
FedExの案内では、返金には、CBPから受け取った利息も含まれます。
FedExに請求されて関税を払ったセラーは、返金を受け取れる可能性があります。その場合、受け取るには、ポータルでの確認と、受取口座と税務情報の登録が要ります(輸入者がCBPへ直接払った分は、FedExから連絡が来ます)。この記事で、その手順を説明します。
SpeedPAKなど、FedExと直接契約していない配送サービスで送った分は、FedExのこのポータルの対象ではない場合があります。返金の手続きは、そのサービスの案内で確認してください。
輸入者(Importer of Record)は、米国に荷物を輸入するときの手続き(通関)を、自分の名前で行い、関税を納める義務を負う人や会社です。
下の③の「輸入者」は、FedExではなく、荷物を米国で受け取る側などで、自分(または自分の通関業者)で通関して、関税をCBPへ直接払った人です。なお、FedExが通関代行をするときは、FedExが輸入者になる場合があります(この下の説明)。
FedExには、2つの役割があります。① 荷物を運ぶ(運送)。② 輸入の通関手続きを、荷送人や荷受人の代わりに行う(通関代行。customs broker)。FedExには、荷物を運ぶ役割のほかに、通関を代行する役割があります(入口の画面にも「FedEx Logistics was the broker」とあります)。
通関代行のとき、FedExが、米国税関(CBP)に輸入の申告をして、関税・税金をCBPに納めます。その分は、あとで、FedExの関税・税金の請求書(duty-and-tax invoice)で、請求されます。
申告書(CBP Form 7501)の「輸入者(Importer of Record)」の欄には、通関代行をしたFedEx側の会社名が書かれることがあります。私が取り寄せた申告書では、輸入者の欄に、配送会社の名前(FedEx Logistics Inc.)が書かれていました(前の節「金額が合わないとき」に書いています)。
だから、FedEx経由で通関した荷物は、返金の流れが、CBP → FedEx → 関税を払った人(あなた)になります。FedExは、受け取った返金を、もともと関税を払った人に返金します(入口の公式の説明)。そのため、あなたは、このポータルで、受取口座と税務書類を登録します。
FedExが通関代行をしていない荷物(運送だけで、通関は別の業者や荷物の受取側がした荷物)は、関税の請求が、FedExから来ません。この場合が、③です。
FedExは、IEEPA関税を払った人に返金します。FedExを使った場合の払い方は、前の3択の①と③の2通りで、手続きが違います。
- 誰が払ったか:あなたです。FedEx(またはFedEx Logistics)に、関税を請求されて払いました。
- どういう場合か:FedExが通関を行い、その関税が、FedExの請求書に載っていた場合です。たとえば、関税を、FedExの請求書でまとめて払った場合です。
- あなたがやること:FedExの返金ポータルで、受取口座と税務情報を登録します(この記事の手順)。
- 返金の流れ:FedExがCBPから返金を受け取ったら、FedExから、関税を払ったあなたに支払われます。私が取り寄せた申告書では、輸入者の欄に、配送会社の名前が書かれていました(前の節「金額が合わないとき」に書いています)。
- 誰が払ったか:輸入者です。CBPへ直接払いました。
- どういう場合か:荷物の受取側などが、自分で(または自分の通関業者に頼んで)通関し、関税をCBPへ直接払った場合です。たとえば、米国の買い手が、自分の通関業者に関税を払った場合です。
- あなたがやること:この記事のポータルのフォームは、入力しません。
- 返金の流れ:FedExが、その輸入者へ直接連絡します。
当時のFedExの請求書に、関税・税金(Duties and Taxes)の請求があれば、あなたが払った①の可能性が高いです。運賃だけなら、あなたは関税を払っていません。荷物の受取側がFedExに払った分は、その受取側が手続きし、受取側が自分の通関業者を通じてCBPへ直接払った分が③です。確認できないときは、FedExに確認してください。
原則として、FedExが返金するのは、FedExに関税を請求されて払った人(FedExと契約している名義)です。
SpeedPAKなど、FedExと直接契約していない配送サービスで送った分は、FedExのこのポータルの対象ではない場合があります。返金の手続きは、そのサービスの案内で確認してください。
確認リスト
- 契約:FedExと直接契約しているか(SpeedPAKなど、FedExと直接契約していない配送サービスで送った分は、FedExのこのポータルの対象ではない場合があります。返金の手続きは、そのサービスの案内で確認してください)
- 発送データ:対象期間の分が、全期間そろっているか(抜けた月がないか)
- 絞り込み:米国向け・その配送会社の便だけに絞ったか
- 第1段階・照会:入口で FEDEX REFUND RECEIPT STATUS を押し、追跡番号(Tracking number)を100件ずつまで貼って CONTINUE を押したか
- 第1段階・結果:NIF(情報なし)か RNYR(まだ受け取っていない)か、「Why am I seeing these results?」で理由を読んだか
- 第2段階・提出:LOG IN か CREATE ACCOUNT から、Customer type を選び、アカウント番号などを入れたか
- 第2段階・税務情報:様式(W-9かW-8)は、画面の公式の案内に従って確認し、必要なら税理士に確認したか。選んだ様式を UPLOAD DOCUMENT でアップロードしたか
- 第2段階・受取方法:「USE PRIOR WIRE INFO AND SUBMIT」は押すと提出になるので、内容を確認してから押したか
- 第2段階・ワイヤー情報:受取銀行などを入力し、内容を確認してから SUBMIT を押したか
- 第2段階・W-8BEN-E:様式を、ダウンロード→記入→署名→PDF化→アップロードしたか。迷うときは、画面の案内を読み、税理士に確認したか
- 第2段階・提出後:Status が「確認待ち」になっているか
- 請求書:当時の請求書と、関税額を突き合わせたか
- 申告書:内訳に疑問があるときは、申告書(7501)を取り寄せたか
公式の情報元
FedEx:How can I get my IEEPA tariff refund?
FedEx:International Shipping and Customs Broker Options
FedEx:Navigating U.S. Tariffs and Customs Regulations
CBP:IEEPA Duty Refunds Fact Sheet
CBP:CAPE Phase 1 Trade Information Notice
CBP:CSMS Imposing Temporary Section 122 Duties
議会調査局(CRS):Section 301 and China
議会調査局(CRS):Section 201 Safeguards